三ヶ日ミカン ミカンと健康

ミカンは、日本でも最もポピュラーで、昔から食べられてきた果物です。実は、世界の各国と較べると日本の果物消費量はかなり低い水準にあります。「嗜好品」と見られがちな果物ですが、自然由来の様々な成分が含まれています。美味しいみかんを安定供給することで、果物の食習慣を広げ、健康と社会へ貢献ができればと考えています。

ミカンに含まれる主な健康成分

β-クリプトキサンチン
ミカンの黄色を作っている成分です。「カロテノイド」という抗酸化作用を持つ天然色素の一種で、体の中ではビタミンAに変換される性質もあります。柑橘類の中でも温州ミカンに特異的に多く含まれています。β-クリプトキサンチンはガンに対する作用、糖尿病に対する作用、骨粗しょう症予防に関する作用、痴呆に関する作用などの研究がされています。また、糖度の高いミカンほど多く含まれる相関性が報告されています。
β-クリプトキサンチンのパワー(外部リンク 日本果物農協)
三ヶ日町農協の出荷する三ヶ日みかんは2015年に「機能性表示食品」として受理されました。(届出番号:A79)この機能性成分が「β-クリプトキサンチン」です。生鮮食品としては日本初の事例です。
GABA
アミノ酸の一種で、体内で「抑制性の神経伝達物質」として働いています。呼び名は「ギャバ」で、正式名称はγ-アミノ酪酸です。成分量によって「精神的ストレスの緩和」「睡眠の質の向上」「血圧の高めの方の血圧を正常に維持」などの機能が報告されています。三ヶ日みかんの成分を分析したところ、100g当たり平均12.3㎎以上のGABAが含まれていることが分かり「機能性表示食品」に届出ました。(届出番号:F330)2020年産から「β-クリプトキサンチン」に加えて「GABA」の機能性を併記しています。表記する機能性は「血圧の高めの方の血圧を下げる機能」です。生鮮食品における機能性表示のW表記はこちらも日本初の事例です。
ビタミンC
ミカンにはビタミンCが多く含まれています。ビタミンCには疲労回復や冬の風邪予防に効果があると言われています。一般成人の場合、一日に100mgのビタミンCを必要としますが、ミカンの場合は3~4個でこの必要量を満たすことができます。またビタミンCは、免疫力を強くする作用やストレスに対する作用、肌を美しくする作用など、生活のいろいろな場面で活躍しています。
食物繊維
ミカンの内側の皮(じょうのう)の部分に多く含まれています。食物繊維は腸内の細菌によって分解され吸収されずに体の外に排泄されます。この時に腸内の有害物質を一緒に排泄するとともに、便秘の予防にも役立ちます。また、悪玉(LDL)のコレステロールの上昇を抑える効果もあります。
クエン酸
ミカンに含まれる主な有機酸です。クエン酸はエネルギー代謝や老廃物の排泄に大きな役割を果たしていると言われ、疲労回復に役立ちます。
フラボノイド化合物(ヘスペジリン等)
ミカンの実と皮の間についている白い綿状の部分(アルバト)に多く含まれています。ビタミンに似た栄養です。ヘスペリジンは毛細血管を保護して血管を強くし、脳卒中予防に効果があるといわれています。また発ガン予防効果についても報告されています。