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ふれあい市-幻のオレンジメロンが復活へ

今年初収穫したオレンジメロン

 三ヶ日町のトマト農家、井口泰之さんが今は生産者がいなくなった「三ヶ日オレンジメロン」の復活に取り組み始めました。今年は試作に成功した約200玉を農協の特産物直売所「ふれあい市」で限定販売の予定です。6月の末から店頭に並ぶ予定です。

幻の特産品「三ヶ日オレンジメロン」

 「オレンジメロン」は特産の「三ヶ日みかん」をイメージしたオレンジ色の果肉、小ぶりな玉、ネットに縞の入った姿が特徴。約20年前に一時期、三ヶ日町農協で栽培条件を決めて特産化が図られましたがその後、町内で作付けする人がいなくなり、生産がされていない状況でした。今年、農協の直売所「ふれあい市」の会長を務める井口さんは、農産物が少ない時期の目玉を作ろうと「オレンジメロン」に注目し、試作を始めました。

(写真=トマトの栽培技術を応用。棚を作り、果実に満遍なく光を当てる。溶液栽培で調整する)

栽培方法を改良、ワンランク上の果実に

 従来の「オレンジメロン」は地に這わせる省力的な栽培方法でしたが、井口さんはより高品質な果実生産のために、従来の栽培方法を刷新。トマトの技術を利用してヤシガラ培土に定植し、養液栽培で樹勢をコントロール。また従来1つの樹に5~6果をつけていたところ4果に制限。棚を作ってツルを立体的に仕立てて果実をつり下げ、大玉に肥大させました。

(写真=井口さんの作ったオレンジメロン。従来よりも大玉でネットも美しい)

(写真=種を除いた可食部。分厚い果肉で食べごたえもある)

甘い、大玉、きれいなメロンに

 今年の試作では5月上旬に交配。糖度や食味を農協職員と確認し、交配約50日で収穫しました。完成した果実は外観も美しく高級品で知られるアールメロン並みのサイズに肥大。収穫前に糖度計で測定したところ平均糖度は15度を超え、濃厚に仕上げることができました。井口さんは「魅力的な特徴のメロン。従来の栽培方法を改善して確立し、よりよい特産物にしていきたい。まだ試作だが、今後は秋作など新しい作型も挑戦したい」と話しています。

(写真=ツルを切ると、ほんのりピンク色の水が出てきた。赤肉だけに、実は果汁も赤い。天然の植物色素カロテノイドによるものといわれている)

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