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3/5本貯蔵青島「誉れ」スタート 三ヶ日みかん蔵出し本番  

貯蔵ミカンを確認する髙橋さん

 三ヶ日町農協は3月5日、本貯蔵青島「誉れ」の出荷を始めました。「誉れ」は木箱で熟成させた貯蔵ミカンです。出荷は4月上旬までで、三ヶ日みかんブランドの大トリとなります。約70軒から約509㌧を同JAの光センサー選果場に集め、基準を満たす果実が「誉れ」として流通します。引き続き、機能性も表示も表示しています。

3月の希少な三ヶ日みかん

 本貯蔵青島「誉れ」は希少な3月のミカンとして特にミカン好きの顧客に支えられいます。静岡県が誇る名品食材として、平成22年度に「しずおか食セレクション」にも認定されています。しかし、近年の温暖化によりその難易度は上昇しており、農家は貯蔵の成功のため、技術の研鑽を図っています。

(写真=三ヶ日町農協の柑橘選果場から出荷される本貯蔵青島「誉れ」。機能性を表示する)

蔵内で熟成、甘み際立つ貯蔵ミカン

 生産者は12月に収穫した青島ミカンを、薄い木箱に入れて積み重ね、各自の貯蔵庫で熟成させます。果実の体質が強くないと貯蔵に耐えられないため、園地を指定して栽培する生産者が多いです。貯蔵中にミカンの重量は約9割に減少し、味が濃縮。酸味のカドが取れ、甘みが際立つ味わいに仕上がります。

温暖化の中貯蔵に挑む

 2ヶ月超の貯蔵には高い貯蔵技術と栽培技術が必要で、近年の秋雨や暖冬が大きな課題となっています。出荷者の一人髙橋誠さん(59)は1月16日に行われた第53回県貯蔵ミカン品評会で次席の農林水産省生産局長賞を受賞した優良生産者。2018年度は、秋雨などで天敵「浮皮」が発生しやすい作柄でしたが、マルチの被覆など栽培管理を徹底し、艶やかで締まった果実に仕上げました。

日に3回、ミカンの状態を肌で感じる

 断熱性を高めるため倉庫の中に、杉板貼りの貯蔵庫を設け、冷風設備を導入しています。庫内には温湿度計に加え二酸化炭素濃度計を設置。日に三回は庫内に入り、鼻や肌でミカンの状態を感じながら換気の判断をするなど、細心の注意を払ってきました。

(写真=貯蔵中のみかん。長期間の貯蔵は難易度が高い)

 髙橋さんは「この時期のお客さんは、特にミカン好きの方。近年は、2月に20度近くまで気温が上がるなど貯蔵が難しい天候になってきた。新しいものを取り入れながら技術を研鑽し、美味しいミカンを届けられるようにしたい」と話しています。

(写真=倉庫の中にさらに間取りの小さい貯蔵庫を設けている。杉板張りで断熱性が高いという)

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