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5/30防除は空から、あっという間? 三ヶ日みかんの園地でドローン空中散布を検証

(写真=園地のマッピング後に飛行経路を作成。散布はほぼ自動化されている)

 

三ヶ日町の釣地区で、「三ヶ日みかん」の園地でドローンによる農薬散布の試験が行われました。主催は県内西部の営農指導員で構成される西部技術者協議会です。平地や傾斜地にあるミカン園でドローンを飛ばし散布の効果を検証しました。この試験には、営農指導員や西部農林事務所の職員、メーカー関係者など約20名が参加しました。

新技術の可能性と課題

ドローンによる空中農薬散布は、防除作業の負担軽減や高齢化する生産者の支援、耕作放棄地の活用など、多くの課題解決に役立つ技術として注目されています。水稲や園芸作物では既に普及が進んでいますが、樹形や地形が複雑なミカンなどの果樹園ではまだ広がっていません。ドローン技術は機器の性能だけでなく、自動化などのソフトウェアの進化も著しく、今後の技術的な課題解決に期待が寄せられています。ただし、現在のところ登録農薬が少ないなどの課題も残っています。

安全で効率的な農業生産へ期待

今回の試験では、農薬に見立てた水を園地で散布し、水に反応して色が変わる紙を使用して付着具合を確認しました。その結果、平地と傾斜地の両方で同等の付着量が確認されました。今後、県の研究所で結果を分析し、高度、飛行速度、飛行コース、散布量、粒子の細かさなどを調整し、最適な散布方法を調査する予定です。

柑橘指導課は「散布が困難な急傾斜地でも効果が確認されれば、土地の有効活用が期待できる。猛暑の中や急傾斜の防除作業は、負担が大きく危険も伴う。ドローンなどの新技術を活用して安全かつ効率的な農業生産が実現できれば」と期待を寄せています。

(写真=カメラや各種センサーを搭載。折りたたむと軽トラや軽バンなどに積むことができる)

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