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11/1 新柑橘選果場が竣工 日本最大規模AI導入

三ヶ日町農協は11月1日、日本初の本格的な人工知能(AI)で選別する柑橘(かんきつ)選果場を竣工しました。1時間の処理能力は66.9㌧、延床面積は2万2400平方㍍で日本最大の規模です。場所は旧静岡県立三ヶ日高校跡地です。初稼働は11月6日を予定しています。

新選果場は今後の高齢化・人手不足の状況下でも、みかんを生産し消費者へ供給を続けるための最新技術が導入されました。これにより、生産者の家庭選果の労力が4割軽減。省力化した分は園地での栽培管理に充ててもらうことで、生産量を維持し、ミカンの品質の向上を狙います。また、出荷の際のロボットによる全自動パレタイズや、業界標準の11型プラスチックパレット採用など出荷から消費者に届くまでの流通の負担軽減にも考慮されています。出荷のダンボール規格も近年の消費者ニーズに合わせ8kg4kgに刷新されました。

特長である、AIは2018年から膨大なサンプルで学習させ育てたもので、従来人の目が頼りだった「黒点病」「チャノキ」「浮皮」などの症状を1果1果識別可能になりました。選果場の能力向上により、従来より少ない人員で施設の運用が可能になりました。また、この識別結果は生産者にフィードバックされ、次のミカン作りに活用されます。AIは今後も学習を続け、能力が向上していきます。

(写真=新選果場内で行われた竣工式。シーズン中はここにトラックが乗り付ける)

1日の竣工式には約300人が参列し、同農協の井口義朗組合長が「未来のための投資。産地を持続し、みかんの供給を続けたい」とあいさつしました。式では神事、建設までの経過の後、実際に選果場の施設を見学しました。

(写真=選果場を見学する川勝平太知事、鈴木康友市長。施設には見学者コースが設けられている)

(写真=外観をチェックする外部品質センサー、糖と酸を測定する内部品質センサーも刷新された)

(写真=AIによる識別の様子。外部品質センサーが取り込んだ高解像度の画像を1果1果、高速で行う)

(写真=全長約80m、合計28条の選果コンベア。一度により幅広い選別が可能に)

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