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9/15 三ヶ日みかんGABAの機能性受理 W表記は生鮮食品初の事例

15日、三ヶ日農協が提出していた温州ミカンの機能性成分、GABA(γ-アミノ酪酸)による血圧を下げる効果の機能性表示の届出が受理され、消費者庁のホームページで公開されました。(届出番号:F330)GABAはアミノ酸の一種で、動物の体内で抑制性の神経伝達物質として働ているとされます。

11月上旬の早生ミカンからW表記をスタート

今回の届出により機能性成分「β-クリプトキサンチン」による骨の健康維持の機能表示と併せ、2機能を同時に表記できるようになります。11月上旬の早生ミカンから出荷箱に表記して出荷します。2機能を表記できるよう制度が変更されてから、生鮮食品では初のW表記となります。

2017年から三ヶ日みかんに含有される成分について、静岡県のAOIプロジェクトの支援の下、慶應義塾大学が調査し、GABAの成分量が高いことがわかりました。農研機構が公開している研究レビューによると、GABAは1日に12・3㍉㌘以上摂取すると血圧改善の効果があるとされています。

その後、機能性を表示するために三ヶ日町農協が三ヶ日みかんのGABAの含有量を詳細に分析した結果、品種、園地条件、収穫や出荷の時期、大きさにかかわらず、100g当たりで12.3㍉㌘以上と表記に十分な成分を含んでいることを突き止めました。

機能性表示食品制度は体のどの部位にどう良いかを表記

機能性表示食品制度は、15年4月にスタート、科学的根拠を元に体のどの部位にどう良いのかを表示することが可能です。三ヶ日町農協は、β-クリプトキサンチンに関する研究成果を活用し、同年産から生鮮食品で初めて機能性表示を始め、「骨の健康に役立つ」と印刷しPRしてきました。今年産からは、骨に加えて血圧に対する効果も「血圧が高めの方の血圧を下げる」などと表記して出荷する。

GABAはジュースなど加工品でも含有量を確認しており、有望な加工品でも表示を目指します。

健康効果にさらなる期待、課題は認知度

三ヶ日みかん生産者で組織する三ヶ日町柑橘出荷組合の清水一則組合長は「みかんのおいしさに加え体に良い機能が伝わり、消費拡大につながれば」と期待する。同JAの井口義朗組合長は「イメージの浸透はまだ不十分で、全国産地の協力が必要。今回、取得が先駆けとしたい」と展望を話しています。

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